多様性が活かされる社会になるために ~「日本賞」教育×多様性イベントを通して~
11月も10日を過ぎました。
1日1日を大切に過ごしていきたいと思いながら、まだまだ見直すべき時間の使い方があるのを感じます。
先日、久しぶりに講演会に2日続けて参加してきました。
やはり、時代の流れを感じることができるので勉強になりますね。
イベントに参加して、感じたことなどを書いておこうと思います。
11月8日(木)に参加したのは、「日本賞」という教育コンテンツ国際コンクールの3日間連続の公開イベントの3日目の講演でした。
3日目のテーマは「教育×多様性」。
「多様性とメディア」というタイトルでのパネルディスカッションに参加してきました。
今まで多様性というと障がい者の方のイメージがありましたが、現代は本当に多様なジャンルがあることに出会いました。
司会の竹内哲也さん(NHK制作局 副部長、解説委員)、ゲストの織田友理子さん(一般社団法人 WheeLog代表)のお2人は車いすでのご登壇でした。
お2人共通で感じたことは、本当にハキハキとした話し方でとても気持ちがよいこと。そして、声の張りがとてもお元気だな、という印象を受けました。
織田さんは、遠位型ミオパチーという手足の先など遠い位置の筋肉から全身が衰える進行性の筋疾患の患者さんで、20歳くらいの時に診断され、徐々に動かなくなっていくということからまずは、結婚して出産するという方向で動き出したそうです。
そして、ご結婚され、お子様も出産したそうです。当日、旦那様も一緒にご登壇されていました。
織田さんの髪の毛もお化粧も旦那様がされるそうで、段々上手になっている、と笑いながらお話をされていましたが、その時の織田さんの心も旦那様の心もこれから来る先のことを全て受け入れて、「今」というトキを懸命に生きていらっしゃる、そんな思いを感じました。
また、旦那様は、「自分の役割は、彼女がどんなに動けなくなったとしても外に連れ出すこと」とおっしゃっていたのが印象的でした。
織田さんも「初めて聞きました」ととても素敵な笑顔で語られていました。
本当に姿形を超えた愛があればこそのパートナーシップだと感じました。
織田さんを通して、車いすの天才科学者ホーキング博士の言葉を思い出しました。
「身体は動かなくてもイマジネーションの世界では自由にどこへでも行ける」と。
宇宙はどこまでも広がっている大海原のようで、彼の心は自由に楽しんでいたんだと思います。
織田さんの姿、笑顔が同じく、心が自由であるように感じました。
そして、もう1人のゲストの高橋鴻介さん(発明家)が発せられていた言葉「尊厳」。
私も同感でした。
多様性を活かす、認め合う社会を築いていくならば、本当の「尊厳」のイメージを誰もが持っていくことが重要だと思っています。
今からの時代、個人が自由に発信することが可能になってきます。
今まで言うことができなかった“悩み”と思っていたことが“悩み”ではなく、“個性”として活かされていく時代になっていく必要があると思います。
私の大切な仲間の一人にトランスジェンダーの人がいます。
彼の今までの人生のストーリーを伺うと本気で「人間とは何か」「生きるとは何か」「判断とは何か」ということを人生のテーマとして本気で追求してきたのだということを肌で感じます。
多様性を活かす社会へ。
それは、誰がどこかのPositionにとどまっていては不可能な世界です。
模様形の世界を実在として認めてしまえば、必ず歪みが生じます。
何かの枠に入らなければならなくなります。
正解と不正解が存在してしまいます。
人間の真の“尊厳”とは何かー。
今からの時代の人間観が1人ひとり変わる必要がある時代。
今までのように苦しむ人がいない時代へ。
その夜明けがもうそこまできているのを感じます。
ぜひ、出会ってください。
まずは、あなたの尊厳と。