21世紀のリーダーが知るべき必須事項<観点の6つの対称性の問題①>
いよいよ明日からGWですね。
休みの中でお仕事に行かれる方、続けてお休みをされる方、様々でしょうが、お楽しみください。
ちなみに、私は韓国入りして、南北首脳会談のニュースをそこまで聞くことはないですが、少し離れたソウルでは、世界から3000人もの記者さんが来られているという大事件と同じ土地に立っております。
それ以上の大事件を明日から創っていきたいと思っております。
私は、15年近く、研修やセミナーの運営責任者として、多くのセミナーや研修やイベントに携わらせていただいて来ました。
そこで、イベントやセミナーの規模や研修の形態によって、様々なLeadershipを学んで創ってきました。
前回は、一般的にリーダーに必要とされる「決断力」を養う前に、Leadershipをとるためには、“大前提”として知るべきことがある、ということを書きました。
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今回からは、シリーズに分けて、その“大前提”を知らないばかりに翻弄されてしまうリーダーの苦悩から、どのようにそれを解決できるのか、の方向性までを書いていきたいと思います。
Leadershipをとる上で、これからの時代、知らなければならない必須項目となるのが、
「観点(判断基準)の問題」
です。
このことに気づかずにとってきたLeadershipは大変だったと思います。
・方向性を示したら、メンバーのMotivationが下がって、ケアすることが大変だった。
・決定事項を共有したら、反対意見が出て、まとまらなかった。
・言われたことはやることはできるが、新しいアイデアや意見を求めても出てこない。
・年齢・世代が違いすぎて、考えていることがわからない。
・マニュアルがないと仕事ができない。自分で考えて実践できない。
・自分の意見に固執して、こちらの意図を聞いてもらえない。
など
何かしら心当たりはあるのではないでしょうか?
年齢・世代でも大きく当然とされていることが変わってきます。
そこからくる意見の食い違い、考え方の大きな相違が生まれてきます。
だからと言って、「年齢・世代が違うから一緒に仕事はできません」とは言えませんよね。
むしろ、育てていかなければなりません。
本人の主体性、能動性、やる気からくる育成が必要になります。
実は、人と人とのコミュニケーションやTeamplayには矛盾が溢れているのです。
それが生まれる背景に気づけるかどうかで大きく変わってきます。
それが、Leadershipには必須条件となる「観点の問題」を知ることなのです。
実は、その観点があるというだけで、起こる問題のパターンがあるのです。
そのことを整理すると次のように言うことができます。
<観点の6つの対称性の問題>
①観点の非認知と認知の問題
②観点の異質性と同質性の問題
③観点の流動性と固定性の問題
④観点の他発性と自発性の問題
⑤観点の否定と肯定の問題
⑥観点の不完全性と完全性の問題
今日はその中の①「観点の非認知と認知の問題」について書いていこうと思います。
「観点がある」ということをそもそも知らない無知の状態で起こる問題があります。
自分が観ている世界(観点・観方)が絶対だと思うことで、相手にも相手が観ている世界(観点・観方)があるということに気づかなければ、どんな問題が起こると思いますか。
リーダーが自分の観ている世界(観点・観方)を押しつける。
メンバーが観ている世界を伝えようとしても、その世界(観方)があることに気づかなければ何と答えますか。
「何を言っているんだ!」
観点があることに無知なばかりに相手が観ている世界(観点・観方)をバカにして、存在そのものを否定していることになるのです。
リーダーには相手の観ている世界(観点・観方)があること自体がわからないので、そのような観方もあるのか、ということに気づけないのです。
逆も然りです。
メンバーからいつも否定され、「リーダーって何でいつもそんなに固いんですか?もっと柔軟に考えれないんですか?」なんて言われたら、自分のLeadershipに対して、自信をなくしますよね。
このように、「観点がある」ということを知らないということで、他人否定、自己否定を繰り返してしまいます。
いつもどちらかの意見が正しい、どちらかの意見に合わせる、ということが身近に起こってはいないでしょうか。
ですから、まずは「観点がある」ということを認知することがとても重要になってきます。
では、「観点がある」ということを知らないために問題が起こってしまうなら、「観点がある」ことを認知できたら、問題は解決できるのでしょうか。
こたえは『NO』です。
なぜなら、「観点がある」ということがわかっても次回以降にあげる②~⑥の問題を見ていく中でわかるように、さらに根深い限界点があるからです。
そのように、観点について認知できただけでは、根本解決にはならないのです。
「観点がある」ことを知らずに起こっていた問題。
それを認知するだけでは本当の解決にはならない。
だとするのであれば、どうしたらよいのでしょうか。
その答えを導くヒントは、アインシュタイン博士の残した言葉
『いかなる問題も、それをつくりだした同じ意識によって解決することはできません』
(アインシュタイン150の言葉より)
にあります。
今回は、①観点の非認知と認知の問題について書いてきました。
Leadershipをとる場面以外にも人間関係についてくる問題の根本がこの観点に対する非認知です。
ですから、まずは、「観点がある」ことに対する認知から始めてみませんか。
今からの時代、どんなことをするにもこの「観点」については知るべきことの必須項目になってくるくらい重要な要素を持っています。
気づいた今から、ぜひ知ってみてください。
絶対に「知らなければよかった」ということにはなりませんので。
次回以降もこの<観点の6つの対称性の問題>について書いていきたいと思います。
21世紀のLeadershipを共に創っていきましょう。